監修:整形外科 スポーツ・栄養クリニック 武田淳也 理事長
プロテイン(たんぱく質)のおすすめ飲用シーン
目的に合わせて、ソイプロティンとホエイプロティンを使い分けていただくのがおすすめです。
1.運動後
筋力トレーニング後の筋たんぱく質の合成は、運動終了から数時間が最も高くなります。
中でも、トレーニング直後がたんぱく質摂取に対する骨格筋の感受性が高くなるため、運動終了後、できるだけ早い時間帯にたんぱく質を摂取したほうが効果的です。
トレーニング後30分以内のたんぱく質摂取のタイミングが筋量の増加に効果的と言われています。
運動後のたんぱく質摂取量としては、20-30g(0.25-0.4g/kg体重)が推奨されています。
摂取のタイミングも大切ですが、長期間でコンスタントに継続した運動&たんぱく質・糖質の十分量の摂取がより重要だといえます。
2.食事の時
食事中のたんぱく質が不足しているときに、食事(特に炭水化物)と一緒に摂るのがおすすめです。
(例)
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①忙しい時の朝食
食パン+サラダ⇒食パン+サラダ+プロテイン
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②筋トレ後の手軽な食事
おにぎり⇒おにぎり+プロテイン
たんぱく質の摂取を意識しすぎるあまり、糖質の摂取がおろそかになることがあります。その結果、エネルギー不足となってしまった場合は、不足したエネルギーを補うために筋たんぱく質を分解し、アミノ酸を代替エネルギーとして使用するようになります。せっかく筋肉作りのためにたんぱく質を摂取しても、エネルギーとして消費してしまう体質になってしまうのです。
たんぱく質・アミノ酸だけではなく、糖質も同時に摂取することで、たんぱく質利用効果が高められることが知られています。
糖質を摂取することで膵臓から分泌されるインスリンは、骨格筋の糖の取り込みを活性化させるだけではなく、筋血流量を増加させ、骨格筋へのアミノ酸の供給を促進させる作用を持っています。
3.就寝前
就寝中は空腹状態になり、筋たんぱく質の分解が進みます。そこで、就寝前にたんぱく質を摂取し、就寝中にたんぱく質合成を高める方法が提案されています。
また、就寝中は成長ホルモンが分泌され、その作用でたんぱく質合成が促進されます。
就寝直前の飲食による消化器官への負担も考え、少なくとも就寝前1~2時間前に飲み、毎日ではなく運動(筋力トレーニング)をした日の夜の摂取で十分であると言えます。